ブライダル業界から他業界への転職がしたいけど、どの業界がいい?
ずっと目の前の仕事に熱中してきたから他業界のことが分からない…
ブライダルの経験が転職に活かせるか不安…
僕が最初に転職活動をスタートした時は、こんな漠然とした不安を抱えていました。
でも安心してください。
「転職活動は情報戦」です。知らないから不安なだけであって、転職に関する情報収集をしていけば不安は解消されます。
そしてこの記事を読んだ頃には「自分はどんな業界へ転職をしようか…!」と希望が湧いているはずです。
元ウェディングプランナーがテクノロジー企業への転職を2度成功させた経験を活かし、ウェディングプランナーの転職先についてお伝えしたいと思います。
この記事が参考になる人
ブライダル業界のどんな経験が転職に活かせるか不安
働きながら転職先を探すことに後ろめたさを感じる
ウェディングプランナーと相性のいい業界や職種が知りたい
結論、ブライダル業界と相性の良い転職先を知ってさえいれば経験を活かした転職は可能です。
逆に事前の情報収集をしないとキャリアダウンになる可能性もあるので注意してください。
無形商材の営業力・実績は転職市場で高く評価される
ブライダル業界での営業職経験は転職市場で高く評価されます。
新規営業の契約数やウェディングプランナーの顧客単価など売上成績
一般的に営業職は以下のようにカテゴライズされ、個人向け×無形商材である結婚式の営業経験はそこそこ難易度が高いため、そこで得たスキルや経験は他業界でも活かせるからです。
また営業力以外にも以下のようなスキル・経験を(していれば)評価されるケースもあります。
・複数の新郎新婦様を並行してプランニングするタスクマネジメント能力
・契約後の既存顧客の満足度を最大化させるカスタマーサクセス能力
・チーム、部下を巻き込み成果を上げる組織マネジメント能力
顧客第一、チーム第一で働いたブライダル業界での経験をしっかりと評価してくれる企業が必ずいますので、安心してください。
ウェディングプランナーの専門性は活かせないため未経験OKの業界に絞られる
一方で、ウェディングに関する専門的な知識や経験は、他業界へ応用ができません。
そのため他業界への転職では「未経験転職」といったカテゴリで募集求人を探すケースが多くなる点は注意しなければなりません。
未経験での転職なら給料は下がるのかな…
そんな不安を抱く人もいるかもしれませんね。
しかし実は、給料は「業界と職種」によって相場が決まります。だから「未経験だから給料が下がる」とも一概に言えないのです。
事実、僕も転職をして給料は上がりました。
なぜならブライダル業界より利益率が高く、給料相場も高いIT業界へ転職したためです。
ここまでをまとめると、
・未経験OKな業界・職種を知る
・ブライダル業界出身者と相性の良い転職先を知る
・給料相場は業界×職種(+肩書き)で決まる
これらに関する情報収集をすることで、あなたの不安は解消されていきます。
他業界について語る前に、あなたが転職したいと思った理由はなんですか?
僕は成長産業に自分の身を置き、希少性の高い経験がしたいと思ったことがキッカケでした。
(僕のキャリアステップについてはプロフィール記事をご覧ください)
ブライダル業界からの転職理由には、以下の理由がよく挙げられます。
激務
薄給
人間関係
業界の将来性
一方で、「転職を考え始めたけど、業界や仕事は大好き」そんな風に思う人もいるでしょう。
昔からウェディングプランナーに憧れていた
ブライダルという仕事自体はとても好き
結婚式はやりがいを感じる、嫌いなわけではない
今の環境にポジティブな思いもあるが故に、「転職を考えるのは悪いことなんじゃないか…」と後ろめたさを感じる人も多いようです。
でもそんなこと考える必要ありません。会社は自分を守ってくれません。自分の人生は自分が納得して生きるためのものです。だからその会社で働き続ける選択も、転職をする選択も、自分の意志を持って生きるために必要なもの。
まずはそんなマインドのもと、転職活動について思考を巡らせてみてください。
そしてせっかく転職するなら、より多くの選択肢から納得度の高い企業を見つけたいですよね?
ウェディングプランナーの職歴を活かしつつ働ける相性のよい業界や職種などを紹介します。
先述の通り、高額かつ無形商材を提案・販売してきた経験は転職市場はしっかりと評価してくれます。
業界や職種といった軸をズラしつつも、ブライダル業界で培った営業力や人間力を活かせる業界をいくつかピックアップしました。
個人向け 無形商材の営業(人材・金融商品・不動産など)
僕は1回目の転職で、プログラミング・IT人材の就職・転職支援をするベンチャー企業へ転職をしました。その会社はスキルや経験より人間性を最重要視する採用文化だったためブライダル業界での経験を活かした転職をすることができました。
一般的に、ブライダル業界出身の方が転職を成功させている主な業界です。
人材・キャリアアドバイザー職
生命保険・損害保険
不動産仲介(賃貸・売買)
僕はプログラミングスクールを運営するベンチャー企業へ転職したため、ブライダル業界で培ったホスピタリティや接客力を存分に活かすことができました。
一方でプログラミングに関する知識はゼロだったため、スキル習得のための学習を継続的に行うことが必要でした。
法人向け 無形商材の営業(ITシステム・広告・人材など)
僕は2回目の転職で、不動産業界に特化したITシステムを販売する営業職としてベンチャー企業へ転職をしました。いわゆるSaaS(サース、サーズ)業界です。
SaaS業界は、日本では徐々に市場が盛り上がりつつあるため未経験OKの募集が数多くあります。
また一口に営業職といっても、
・マーケティング
・インサイドセールス(IS)
・フィールドセールス(FS)
・カスタマーサクセス(CS)
と、分業制をとっていることもあり人手が足りていないのが実情です。
成長市場かつ、市場で評価を得やすい「法人向け無形商材の営業職」に未経験でも入社できるのは今のタイミングが最後かもしれません。
僕のように一度成長産業を経験したり、希少性の高いキャリアを手にしておくことで転職難易度がどんどん下がります。
個人的には、2023年以降の転職ならSaaS業界 × カスタマーサクセス職への転職が最もアツいと思ってます(日本のカスタマーサクセスはまだ黎明期なので)。
事業会社の人事職
最後は人事へのキャリアチェンジです。
実はこれ、転職サイトなどにプロフィールを登録・公開していると人事職でのオファーをかなりいただけます。
採用は、会社にとっても個人にとっても人生を大きく変える機会のため、人の人生に深く入り込むホスピタリティやスキルを期待されるためです。
もしあなたが、ウェディングプランナーや新規接客を日々行いながら、社内の採用リーダーなどを務めた経験などがあれば職務経歴書や転職サイトのプロフィール欄に記載しておきましょう。
ただ1点、注意点があります。
ブライダル業界から他業界へ、営業職から人事職へと「業界」も「職種」もキャリアチェンジすることになります。
知識やスキルのキャッチアップをかなり必要としますので、ゼロからスタートする覚悟を持ったうえで選考に進みましょう。
ここまでブライダル業界・ウェディングプランナーで得た経験やスキルは十分に転職市場で評価されることを伝えてきましたが、ブライダル業界での職務経験は、その凄さが伝わりにくいのが実情です。
あなたの話を業界外の人が聞いて、あなた自身を理解してもらうためには経験やスキルの棚卸しに少し工夫が必要になります。
実績を定量化し、成果や経験をきちんと伝える
特に営業職への転職を検討するなら、以下のような実績を定量化することで経験やスキルの高さを証明しなければなりません。
勤続年数、職務経験の年数
新規接客での年間獲得数
平均顧客単価、販売実績etc…
加えて、実績を棚卸しする際は、「個人に課せられた目標に対する実績の達成率や達成度合い」に焦点を当てることが大切です。
社内表彰で1位を取りました!
最年少で社長賞を取りました!
このように、社内・同僚との成績の違いで実績を証明したくなりますが、周囲のレベル感は面接では伝わらりませんし、企業側が最も知りたいのは、売上目標にどれだけコミットできる人物か?です。
相手が知りたいことを話せるか?は営業職にとって必須スキルなので、相手は何が知りたいか?の視点で実績を定量化していきましょう。
実績を言語化し、再現性の高さを証明する
実績を定量化できたら、次はその成果をあげることができた理由・あなた自身の取り組みを言語化していきます。
例えばこんな感じです。
【結論】
目標に対して120%の契約数を獲得できた理由は3点。
【施策】
①顧客群をカテゴライズして、それぞれに刺さる提案方法の構築
②非成約理由を洗い出し、ボトルネックの抽出と改善
③社内スタッフの成功事例を積極的に拾いにいき①に活かす
【施策に至った背景】
成約数は「(1)接客数×(2)成約率」で算出できる。
(1)接客数は自分でコントロール出来ない要素が多いため、(2)成約率の向上に着目した。
その上で「①顧客を理解すること」「②自分の課題を理解すること」「③他者の成功事例を理解すること」の3つ理解が成約率向上に最もインパクトがあると思い、上記の施策をおこなった。
ウェディングのように、お客様と対面で接する機会が多いサービス業の方は言語化に苦手意識を持つ方が多い印象です。
慣れるまでは大変ですが、要領さえ掴んでしまえば時間をかけずとも言語化ができるようになります。
特に法人営業では論理的に伝える力は必須スキルです。
この機会に言語化へ向き合ってみてください。
実績を抽象化し、企業とマッチングする
定量化、言語化ときたら最後は抽象化です。
少し難しい表現をしていますが、ここで指す抽象化とは要するに「面接先の企業が求める人材」と「自分のキャリア・経験・スキル」とをマッチングさせる力のことです。
大袈裟にいうと
【これまでの経験・スキル】
ウェディングプランナー経験6年
担当施行数200件
このままではブライダル業界内での転職しかできそうにありません。
そこで、あなたが経験したブライダル業界での経験を、他の業界でも転用できる形に抽象化していきます。
【これまでの経験・スキル】
ウェディングプランナー経験6年
担当施行数200件
【抽象化】
常時25組50人の顧客情報と進捗管理をし、プロジェクトマネジメントする経験
多種多様なニーズを汲み取るヒアリング力
プランを組み立てる提案力
利害関係者を巻き込み施行を実現する実行力
ヒアリング力や提案力、実行力などはもっと深ぼることができますがここでは割愛するとして、要するに「ブライダル業界で培った〇〇の経験って他の業界だとどう転用できるかな?」と考えてみてください。
ウェディングプランナーの自己PRについてまとめます。
・課された目標に対して達成した実績を定量化する
・成果を残せた理由を言語化して再現性を証明する
・特定の成功事例を抽象化して他業界でも活かせるスキルである証明をする
ここまでで、ウェディングプランナーの転職先として相性のいい業界や職種、キャリアの棚卸しの仕方についての理解が深まってきました。
その上で注意すべきこともいくつかお伝えします。
転職、退職をするタイミング
ウェディングプランナーとして担当施行を持っている場合は非常に頭を悩ませますよね。
まずは社内の規則を確認した上で、3ヶ月前を目安に退職の意思を伝えるのが無難です。
僕は、当時プランナーもしつつ式場全体の業務をおこなっていたこともあり半年前には退職の意思を伝えました。
転職先への入社時期も関係するため、社内の調整後とは早めにしておきましょう。
本業の手を抜かず、転職準備を並行させるタスクマネジメント
2つ目の注意点は「在職中に内定をもらうこと」です。
退職後しばらくゆっくりしたい方は構いませんが、職歴にブランクを作りたくない方は忙しい合間を縫って転職活動をしましょう。
転職活動のスケジュールは別の記事でくわしく説明しますが、本業で手を抜かず、転職活動を並行させるためには以下の理由により6ヶ月ほどは転職活動の期間を設けたいです。
・在籍中に短期間で転職活動を詰め込むと本業に支障が出る
・退職後に転職活動を行うと、企業選びに妥協が出る
・情報収集や書類作成、面談・面接となにかと時間を要する
未経験転職が許される期間、年齢
最後は転職をする年齢です。
結論、20代後半で1回目の転職となると書類選考の通過率がガクッと下がります。実際僕もそうでした。
ブライダル業界から他の業界に転職するとなると基本的には未経験入社となります。
未経験入社であるならば、年齢の若い人材を採用して長くキャリアを構築する…となりやすいので、年齢による選考ブロックは一定存在します。
とはいえ年齢は変えられないため、1回目の転職活動では転職エージェントをフル活用して、苦労しながらも転職を決めることができました。
ほとんどの転職エージェントが無料で相談できるため、すぐすぐの転職でなくても登録してみることをおすすめします。
最後に、僕が行った2回の転職活動で活用した転職サイトとエージェントを5つに絞って紹介します。
リクルートエージェント
【公式サイト】https://www.r-agent.com/
28歳でのはじめての転職時に利用し、実際に内定につなげてもらいました。幅広い求人を持つ、業界最大の転職サービスなので、まず登録しておいて間違いないです。
キャリアアドバイザーとの約1時間の初回面談を経て、興味に沿った求人が大量に送られてきます。
サイト内でレコメンドされる求人は正直ピンとくるものはありませんでした。
ただキャリアアドバイザーさんからは転職の軸に沿った求人をおすすめしてもらったので非常に助かりました。
企業との面接対策やフィードバックなどももらえるので、最大手だけあって安心のサービス内容だったと思います。
別の記事で詳細を書いてます。こちらも併せてご覧ください。
マイナビエージェント
【公式サイト】https://mynavi-agent.jp/
マイナビエージェントは、特化型の特集やサービスが豊富である点が特徴です。
30代の転職サポートが充実していたり、「ITエージェント」「営業エージェント」「金融エージェント」など業界ごとのエージェント機能があります。
もちろん、キャリアアドバイザーが職場の雰囲気や企業情報をくわしく教えてくれるため、面接対策などにも役立ちます。
ぶっちゃけ、どんなキャリアアドバイザーが担当してくれるかは転職活動に影響を及ぼします。
そのためにも複数の転職エージェントに登録し、それぞれのサービスを受けることを推奨します。
doda / dodaエージェント
【公式サイト】https://doda.jp/consultant/
転職サイトのdodaは求人の幅が広く、若手の未経験でも受けられる求人が多くありました。
dodaは転職サイト内に、転職エージェント機能もたくさんあるため、求人の提案数が多いのも特徴です。
サイト内で多くの情報に触れることができるため、比較検討をしっかりして決めたい人に向いています。
2回目の転職では創業・拡大フェーズのベンチャー企業を探していたため、採用コストが高くなるエージェントではなく、dodaなどの転職サイトをくまなくチェックして希望の求人を探し出しました。
求人数の多さに助けられたため、自信を持っておすすめできる転職サイトです。
リクナビNEXT
【公式サイト】https://next.rikunabi.com/
リクナビNEXTは主に20代向けの転職サイトとしておすすめです。
履歴書と職務経歴書を無料で作成できるツールが本当に便利で、はじめての転職活動のハードルを下げてくれるよう設計されています。
dodaと同様に、リクルートエージェントと併せて利用することで多くの求人を見ることをおすすめします。
そのほかにも、スカウト機能からのオファーや、人気ランキング、新着求人などをチェックして条件に合った求人を見つけ出してください。
リクシィキャリア
【公式サイト】https://career.rexit.co.jp/
最後はブライダル業界出身者の転職に強いエージェントの紹介です。
上記の大手転職サイト・エージェントは求人数が多いのが魅力でした。
一方、リクシィキャリアはブライダル業界に精通したスタッフがキャリアアドバイザーを担当するため、ブライダル経験者との親和性が高い求人を紹介してくれたり、ブライダル経験者の強みを企業側へ「活躍できる理由」として提案できるなどの質の高さが魅力です。
エリアによって求人数が異なるため、現時点ですべての方にマッチするサービスではない可能性はありますが、ブライダル業界から他業界へキャリアチェンジを考えるにあたっての強い味方となってくれるサービスです。